若者の読書離れが進んでいると聞くけれど、なぜ本を読まなくなったのか、その原因はスマホだけなのか、読書離れを止めるにはどうすればいいのか、気になっていませんか?
この記事では、若者の読書離れの原因を公的な調査のデータから整理し、読書離れで何が問題になるのか、家庭・学校・自分でできる解決策と対策を解説します。
読み終えるころには、読書離れの原因を数字で説明できるようになり、自分や子どもの読書習慣を取り戻すための具体的な一歩が見つかります。
読書離れの原因は「スマホなどの情報機器」と「忙しさ」が大きい

読書離れのいちばん大きな原因は、スマホやタブレットなどの情報機器に時間が取られることで、16〜19歳では7割がこれを理由にあげています。
文化庁の令和5年度「国語に関する世論調査」で、読書量が減っていると答えた人に理由を尋ねたところ、「情報機器(携帯電話、スマートフォン、タブレット、パソコン、ゲーム機等)で時間が取られる」が43.6%で最も多くなりました。
年代別では、若いほどこの理由が多く、16〜19歳では70.9%、20〜30代でも6割台でした。
次に多かったのは「仕事や勉強が忙しくて読む時間がない」(38.9%)で、20〜40代では6割台にのぼっています。

若者の読書離れの原因5つ

原因1:スマホやSNS、動画に時間が取られる
東京大学社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所の共同調査では、スマホの利用時間が長い子どもほど、読書時間が短い傾向が報告されています。
SNSや動画は、短い時間で次々に新しい情報が流れてくるため、一冊の本をじっくり読む時間と取り合いになりやすいのです。
原因2:勉強や部活、アルバイトで忙しい
中高生は勉強や部活、大学生はアルバイトなどで、自由に使える時間が限られています。
全国大学生活協同組合連合会の第61回学生生活実態調査では、週のアルバイト時間が23時間以上の大学生の63.6%が、1日の読書時間を0分と答えました。
7時間未満の学生では52.2%で、アルバイトが長いほど本を読まない学生が多いという結果です。
原因3:読みたい本に出会うきっかけが少ない
文化庁の調査で、本を読む人に本の選び方を尋ねると、「書店で実際に手に取って選ぶ」が57.9%で最も多い一方、この割合は減少傾向にあるとされています。
本と偶然出会える場が身近に少なくなると、読むきっかけそのものが減ってしまいます。
原因4:文字は読んでいても本は読まない
同じ調査では、本を1冊も読まない人の75.3%が、SNSやネットの記事などを「ほぼ毎日読む」と答えています。
文字を読む欲求はスマホで満たされていて、わざわざ本を開く必要を感じにくくなっていると考えられます。
原因5:読書の楽しさを知る前に離れてしまう
東大社研とベネッセの調査では、小学1〜3年生でも33.6%が読書をしないと答えていて、学年が上がるほど割合が高くなっていました。
小さいうちに本の楽しさに触れる機会が少ないと、中高生になってから読書を始めるのは難しくなりがちです。
学校読書調査でも、学校段階が上がるほど読む冊数が減り、1冊も読まない子の割合が高くなる傾向が毎年見られます。
小学生のうちは読んでいた子が、中学・高校で部活や勉強が忙しくなるにつれて本から離れていく流れがうかがえます。

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読書離れで何が問題になる?

語彙や読解力に差がつきやすい
2011年に発表された、99の研究をまとめた分析では、よく本を読む人ほど語彙や読解力が高いという関係が、どの年齢でも見られました。
令和7年度の全国学力・学習状況調査でも、平日に読書を全くしない小学6年生の国語の平均正答率は62.2%で、1時間以上読む子の72%台より低くなっています。
長い文章で考える機会が減る
本は、一つのテーマを最初から最後まで筋道立てて説明しています。
短い情報ばかりに触れていると、長い文章を読み通して自分の頭で考える機会が少なくなることが心配されています。
ただし、これらは相関を示したデータで、読書離れが直接の原因で学力が下がると証明されたわけではありません。
読書離れの解決策と対策

家庭でできる対策
- 家族で読書の時間を決め、その間はスマホを置く
- 小さいうちから読み聞かせをする
- 休日に図書館や書店に一緒に行き、子どもに本を選ばせる
- 読んだ本の話を家族でする
イギリスで約6,000人を追いかけた研究では、5歳のころに親からよく読み聞かせをしてもらっていた子は、16歳の時点で語彙などのテストの成績がよかったと報告されています。
学校や地域でできる対策
学校図書館や公共図書館のイベント、毎年10月27日から始まる読書週間など、本に触れるきっかけを増やすことが対策になります。
友だち同士で本をすすめ合う活動は、読書が「一人でするもの」から「話題になるもの」に変わるきっかけにもなります。
公共図書館は無料で本を借りられるので、本代を気にせず、いろいろな本を試せる場所としても活用できます。
若者・大学生が自分でできる対策
- 1日10分、寝る前や通学中など読む時間を決める
- スマホに読書アプリや電子書籍を入れ、SNSの代わりに開く
- 短編集やエッセイなど、短く読める本から始める
- 好きな映画やアニメの原作から読んでみる
忙しい人ほど、まとまった時間を確保するより、すきま時間に少しずつ読むほうが続けやすくなります。

よくある質問

若者の読書離れの一番の原因は?
文化庁の調査では、スマホなどの情報機器に時間が取られることが一番多い理由で、16〜19歳では70.9%がこれをあげています。
勉強やアルバイトで忙しいことも、大きな原因になっています。
大学生の読書離れの原因は?
大学生協の調査では、アルバイトの時間が長い学生ほど、読書時間0分の割合が高くなっていました。
スマホに加えて、自由な時間の少なさも関係していると考えられます。
読書離れは悪いこと?
本をよく読む人ほど語彙や読解力が高いというデータは多く、読書の機会が減ることを心配する声は多くあります。
一方で、ネットや電子書籍など読む形が変わっている面もあるので、「本を読む時間をどう確保するか」を考えることが大切です。
子どもの読書離れを防ぐには?
小さいうちからの読み聞かせや、家族で本を読む時間をつくることが、読書を習慣にする近道です。
子どもが自分で本を選べる機会を増やすことも効果的です。
スマホで電子書籍を読むのも読書?
文化庁の調査でも、電子書籍を読むことは本を読むことに含めています。
スマホを使う時間の一部を電子書籍に回すのは、読書離れの対策として取り入れやすい方法です。
まとめ:読書離れの原因を知って、小さな対策から始める

若者の読書離れの原因と解決策を振り返ります。
| 原因 | 対策 |
|---|---|
| スマホ・SNS・動画に時間が取られる | 読書の時間だけスマホを置く・電子書籍を使う |
| 勉強・部活・アルバイトで忙しい | 1日10分、すきま時間に読む |
| 本と出会うきっかけが少ない | 図書館・書店・読書週間を活用する |
| 読書の楽しさを知る前に離れる | 読み聞かせ・原作や短い本から始める |
読書離れは、スマホや忙しさといった今の暮らしの変化から生まれています。
まずは1日10分、本を開く時間をつくるところから始めてみてください。
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