読書感想文を書いてはみたものの、「あらすじばかりになる」「毎回同じような感想になる」と、うまく書くコツがつかめずにいませんか?
この記事では、読書感想文のコツを、書く前・書いている途中・書き終えたあとの3つの段階に分けて紹介し、先生や読み手に伝わる感想文のポイントと、そもそも読書感想文を書く目的も解説します。
読み終えるころには、自分の感想文のどこを直せば良くなるのかが分かり、次に書くときに意識するポイントを7つにしぼって実践できるようになります。
読書感想文のコツは「1つの場面を深く・自分の言葉で」

読書感想文のいちばんのコツは、心が動いた場面を1〜3つにしぼり、「なぜそう感じたのか」を自分の体験と結びつけて深く書くことです。
感想文が薄くなる原因の多くは、場面をたくさん取り上げすぎて、1つひとつの考えが浅くなることにあります。
取り上げる場面を減らし、その場面で自分が何を感じ、なぜそう感じ、自分の生活とどうつながるのかを書けば、同じ字数でも読みごたえがまったく違ってきます。
ここからは、このコツを実際に使えるように、7つのポイントに分けて紹介します。

読書感想文の目的|なぜ宿題に出されるのか

コツを知る前に、読書感想文を書く目的を知っておくと、何を書けばいいかが見えてきます。
書くことで考えを深めるため
青少年読書感想文全国コンクールの公式Q&Aでは、読書感想文を書く理由を「書くことによって考えを深められるから」と説明しています。
本を読んで何となく感じたことも、言葉にしようとすると「なぜそう思ったのか」を考えざるを得ません。
その過程で、自分の考えがはっきりしていくことが、読書感想文の大きな目的です。
読んだ記憶を記録として残すため
同じQ&Aでは、読書の記憶を記録として残せることも、感想文を書く意味として挙げられています。
数年後に読み返すと、そのときの自分が何を大切にしていたのかが分かる、自分だけの記録になります。
目的が「考えを深めること」だと分かれば、あらすじを長く書いても意味がないことにも納得できるはずです。
書く前のコツ|本選びと読み方

読書感想文の出来は、書き始める前の準備で大きく変わります。
コツ1:自分と重なる部分がある本を選ぶ
主人公の年齢や悩みが自分に近い本、自分が興味のある分野の本は、体験と結びつけやすく感想が出てきやすくなります。
話題の本や課題図書でも、読んでみて自分と重なる部分がなければ、無理に選ばなくてかまいません。
コツ2:付せんをはりながら読む
心が動いたページ、疑問に思ったページに付せんをはり、一言メモを書いておきます。
読み終えてから思い出そうとしても、細かい気持ちは忘れてしまうので、読みながら残すのが大事です。
コツ3:書く前にメモで材料をそろえる
付せんの場面ごとに、「どう思った?」「なぜ?」「自分にも似たことは?」の3つに答えるメモを作ります。
原稿用紙に向かう前にメモで材料をそろえておくと、書いている途中で手が止まらなくなります。

書いているときのコツ|伝わる文章にするポイント

材料がそろったら、読み手に伝わる文章にするためのポイントを意識しながら書きます。
コツ4:あらすじは全体の2割まで
あらすじは、取り上げる場面が分かる程度に短くまとめます。
本を読んでいない人にも場面が伝わる最低限の説明をしたら、すぐに自分の気持ちや考えに移りましょう。
コツ5:気持ちの変化を書く
「最初はこう思ったが、読み進めるうちに考えが変わった」という流れがあると、感想文に動きが出ます。
読む前の自分と読んだ後の自分を比べる書き方は、どの学年でも使えるポイントです。
たとえば「はじめは主人公をずるいと思った。
けれど、主人公が家族を守るためにうそをついたと分かったとき、自分も同じことをしたかもしれないと思った。
」のように書くと、考えが動いた道すじがそのまま読み手に伝わります。
感想は1つに決めつけず、途中で変わった気持ちこそ正直に書くと、感想文に深みが出ます。
コツ6:「もし自分だったら」を入れる
登場人物の立場に自分を置いて、「自分ならどうしたか」を考えた段落を入れると、感想が一段深くなります。
主人公と違う選択をすると思ったなら、その理由を書くことで自分らしい意見になります。
学年別の具体的な書き方は読書感想文の書き方|構成・書き出し・原稿用紙のルールを5ステップでで解説しています。
書き終えたあとのコツ|見直しで差がつくポイント

書き終えたら、清書の前に見直しの時間をとります。
コツ7:声に出して読み、題名を最後に決める
下書きを声に出して読むと、長すぎる文や、同じ言葉のくり返しに気づきやすくなります。
題名は本文を書き終えてから決めるのがおすすめで、コンクールの公式Q&Aでも、自分がいちばん感動したことや言いたいことの中心となる言葉を題名にするとよいと紹介されています。
字数と原稿用紙のルールを確かめる
コンクールの公式Q&Aでは、規定の字数をなるべくいっぱいに使って表現するよう呼びかけています。
段落の書き始めを1マス空けているか、句読点が行の頭に来ていないか、引用が本文どおりかぎかっこでくくられているかも確認しましょう。
字数の目安や例文の見本は読書感想文の書き方を例文で解説|書き出し・本文・まとめの見本でも紹介しています。

よくある質問

読書感想文で先生が見ているポイントは?
評価の基準は学校や先生によって違い、決まった採点表が公開されているわけではありません。
ただ、自分の言葉で書かれているか、心が動いた理由まで書けているか、原稿用紙のルールを守っているかは、多くの場面で大切にされるポイントです。
読書感想文の目的は何?
青少年読書感想文全国コンクールの公式Q&Aでは、書くことによって考えを深められることを理由に挙げています。
本を読んで感じたことを言葉にする過程で、自分の考えがはっきりしていくのが読書感想文の目的です。
読書感想文が苦手でも上手になるコツは?
場面を1つにしぼり、「どう思った?」「なぜ?」「自分にも似たことは?」の3つに答えることから始めてみてください。
この3つの答えをつなげるだけで、感想文の中心になる段落が書けます。
読書感想文に「思いました」を使ってはいけない?
使ってはいけないわけではありませんが、続くと単調になります。
「感じた」「考えた」「気づいた」などと使い分けたり、気持ちの変化を書いたりすると読みやすくなります。
入賞する読書感想文にはどんな特徴がある?
青少年読書感想文全国コンクールの公式サイトでは過去の上位入賞作品を読めるので、本の内容を自分の体験や考えとどう結びつけているかに注目して読んでみるのがいちばんの近道です。
入賞作品は写すためではなく、考えの深め方を学ぶために読みましょう。
読書感想文は何日くらいかけて書くといい?
本を読む日、メモを作る日、書く日、見直して清書する日と、数日に分けると無理がありません。
一晩で仕上げようとすると見直しの時間がなくなるので、余裕を持って始めるのがコツです。
まとめ:読書感想文のコツ7つ

読書感想文のコツをふり返ります。
| 段階 | コツ |
|---|---|
| 書く前 | 1 自分と重なる本を選ぶ/2 付せんをはりながら読む/3 メモで材料をそろえる |
| 書いているとき | 4 あらすじは2割まで/5 気持ちの変化を書く/6 「もし自分だったら」を入れる |
| 書き終えたあと | 7 声に出して読み、題名を最後に決める |
| 目的 | 書くことで考えを深め、読書を記録として残す |
7つ全部を一度に意識しなくてもかまいません。
まずは場面を1つにしぼって「なぜ」を書くところから試してみてください。
