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読書の効果|研究で分かっている読書の良さと根拠が弱い話

読書の効果|研究で分かっている読書の良さと根拠が弱い話 読書の効果・メリット
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「読書は体にいい」「頭がよくなる」とよく聞くけれど、読書の効果はどこまで本当なのか、忙しい毎日の中で本を読む時間を作る価値があるのか、気になっていませんか?

この記事では、読書の効果として研究で分かっていること、よく聞くけれど根拠が弱い話、読書で得られるものを実感しやすくする読み方を解説します。

読み終えるころには、読書の良さを自分の言葉で説明できるようになり、自分に合った目的で本を選べるようになります。

読書の効果は「語彙・思考・心の余裕・脳の健康」の4つ

読書の効果は「語彙・思考・心の余裕・脳の健康」の4つ

読書の効果は、言葉と知識が増えること、考える力が育つこと、気分を切り替えられること、年をとっても頭を使い続けられることの4つにまとめられます。

本は、テレビや動画と違って、自分のペースで文字を追い、頭の中で場面や論理を組み立てながら読むものです。

この「自分で考えながら読む」時間が、言葉や思考力、集中力を少しずつ育てます。

一方で、ネットでよく見る「6分でストレスが68%減る」といった数字には、しっかりした根拠がないものもあります。

この記事では、研究で確かめられていることと、そうでないことを分けて紹介します。

読書の効果4つのまとめ
読書の効果4つのまとめ

読書で得られるもの|研究で分かっている読書の良さ

読書で得られるもの|研究で分かっている読書の良さ

まずは、読書の利点のうち、研究やデータで裏づけのあるものから見ていきます。

効果1:語彙と知識が増える

本には、日常会話ではあまり使わない言葉や言い回しがたくさん出てきます。

知らない言葉を文脈から推測したり、辞書で調べたりしながら読むことで、使える語彙が少しずつ増えていきます。

また、一冊の本は、著者が何年もかけて調べたことや考えたことを、筋道を立ててまとめたものです。

断片的な情報ではなく、つながった知識として身につけられるのが、読書ならではの良さです。

効果2:考える力と集中力が育つ

長い文章を最後まで読むには、前に書かれていたことを覚えておきながら、話の流れを追い続ける必要があります。

この「一つのテーマをじっくり追う」経験は、短い情報を次々に見る動画やSNSでは得にくいものです。

何度も読書を重ねることで、筋道を立てて考える力や、一つのことに集中し続ける力が鍛えられます。

読書のメリットを7つに分けて知りたいときは読書のメリット|本を読む人が得ている7つのことと趣味にする良さにまとめています。

効果3:本を読む人は長生きだったという研究

アメリカのイェール大学の研究チームが2016年に発表した研究では、50歳以上の約3,600人を最長12年間追跡しました。

その結果、本を読む習慣がある人は、本を読まない人に比べて、年齢や学歴、健康状態などをそろえて比べても、死亡のリスクが約20%低かったと報告されています。

新聞や雑誌を読む人よりも、本を読む人のほうがはっきりした差が出たのが特徴です。

ただし、これは「本を読むから長生きする」と証明したものではなく、本を読む人と長生きの間につながりが見られたという研究です。

効果4:頭を使う習慣が、記憶力の衰えをゆるやかにする

アメリカのラッシュ大学のウィルソンらが2013年に神経学の専門誌に発表した研究では、高齢者294人を亡くなるまで毎年検査しました。

読書や書き物など、頭を使う活動を晩年も多く続けていた人は、平均的な人に比べて記憶力の低下が約32%ゆるやかだったと報告されています。

読書だけの効果ではありませんが、本を読むことは、年をとっても手軽に続けられる「頭を使う活動」の代表です。

読書の健康効果については、まだ研究が続いている分野です。

元になった研究や論文を分野ごとに確かめたいときは読書効果のエビデンスまとめ|研究・論文で分かっていることと限界をご覧ください。

「読めば必ず健康になる」と考えるより、頭を使う習慣の一つとして取り入れるのがおすすめです。

読書と健康に関する2つの研究
読書と健康に関する2つの研究

読書の効果でよく聞くけれど根拠が弱い話

読書の効果でよく聞くけれど根拠が弱い話

読書の効果を調べると、インパクトのある数字をよく見かけます。

中には出どころがはっきりしないものもあるので、注意して受け止めたい話を紹介します。

「6分の読書でストレスが68%減る」

イギリスのサセックス大学の研究として、よく紹介されている話です。

実際には、2009年に民間の調査会社が行った小規模な調査の結果とされ、学術誌で審査を受けた論文としては発表されていないと指摘されています。

読書でリラックスできると感じる人は多いものの、「6分で68%」という数字は、そのまま信じないほうが無難です。

とはいえ、好きな本に没頭して仕事や悩みから気持ちが離れると、気分が切り替わるのは多くの人が実感していることです。

「小説を読むと共感力が上がる」

2013年に、文学作品を少し読んだだけで他人の気持ちを読み取る力が上がった、という研究が科学誌に発表され、話題になりました。

ところがその後、別の研究者が同じ方法で確かめたところ、同じ結果は出なかったと報告されています。

物語を通して自分とは違う立場の人の考えに触れられるのは、読書の大きな魅力です。

ただ、「読めばすぐに共感力が上がる」とまで言える段階ではありません。

「読書をすれば年収が上がる」

「年収の高い人ほど本を読んでいる」というデータはありますが、もともと仕事や学歴の違いが影響している可能性があります。

読書で得た知識を仕事に活かせることはあっても、本を読むだけで収入が上がると考えるのは言いすぎです。

よく聞く話 実際のところ
6分でストレス68%減 民間の小規模調査。査読付きの論文ではない
小説で共感力がすぐ上がる 元の研究を再現できなかった報告がある
読書で年収が上がる 関係は見られるが、読書が原因とは言えない

あわせて読みたい:読書の効果とメリットまとめ|本を読むと何が変わるかを研究とデータで解説

読書の重要性|本を読む人が減っている今だからこそ

読書の重要性|本を読む人が減っている今だからこそ

文化庁が2024年に公表した「国語に関する世論調査」(令和5年度)では、1か月に本を1冊も読まない人が62.6%にのぼりました。

前回の調査より大きく増え、過去最高の割合です。

スマホで短い情報を読む時間は増えていても、一冊の本をじっくり読む人は減っているのが今の状況です。

スマホの情報と本の違い

ネットやSNSの情報は、すぐに答えが手に入る反面、断片的で、発信する人の考えが偏っていることもあります。

本は、編集者の手を経て、一つのテーマを最初から最後まで筋道立てて説明しています。

情報があふれる時代だからこそ、自分で考えるための土台として、読書の重要性はむしろ高まっています。

読書は大人になってからでも遅くない

語彙や知識、考える力は、大人になってからでも読書で伸ばせます。

子どものころに本を読まなかった人でも、興味のある分野の一冊から始めれば十分です。

社会人が本を読む意味は読書の効果は大人になってからでもある?社会人が本を読む意味で詳しく解説しています。

読書の効果を実感しやすくする読み方

読書の効果を実感しやすくする読み方

同じ本を読んでも、読み方しだいで得られるものは変わります。

読んでも効果がないと感じているときは読書の効果がないと感じる5つの理由と対策で、その理由と対策をまとめています。

目的を決めてから読む

「仕事のヒントがほしい」「気分転換したい」など、何のために読むのかを決めてから本を選ぶと、読み終えたあとに得たものを実感しやすくなります。

読んだら一言だけ書き残す

読み終えたら、心に残った一文と一行の感想をノートやアプリに残してみてください。

書くことで内容を思い出す機会が生まれ、読んだことが記憶に残りやすくなります。

毎日少しずつ読む

週末にまとめて読むより、1日10分でも毎日本を開くほうが、読書が習慣になりやすくなります。

読書の効果は一冊で劇的に変わるものではなく、続けることで少しずつ積み重なるものです。

秋は本を読むのにちょうどいい季節で、10月27日からは全国で読書週間も始まります。

読書を始めるきっかけにしてみてください。

読書の効果を実感しやすくする3つの読み方
読書の効果を実感しやすくする3つの読み方

よくある質問

よくある質問

読書は何がいいの?

言葉や知識が増える、考える力と集中力が育つ、気分を切り替えられる、頭を使う習慣になる、という点が大きな良さです。

自分のペースで、一つのテーマをじっくり追えるのは本ならではです。

読書は健康にいいって本当?

本を読む人は長生きだった、頭を使う活動を続けた人は記憶力の低下がゆるやかだった、という研究があります。

ただし、読書が原因だと証明されたわけではないので、健康によい習慣の一つとして考えるのがいいでしょう。

読書でストレスは減る?

好きな本に没頭すると、悩みから気持ちが離れて気分が切り替わる、と感じる人は多いです。

一方、よく紹介される「6分で68%減る」という数字は、査読付きの論文ではない調査によるものです。

漫画でも読書の効果はある?

漫画にも、語彙や知識が増える、物語に没頭して気分転換できるといった良さがあります。

文章だけの本とは頭の使い方が違うので、両方を楽しむのがおすすめです。

どのくらい読めば効果がある?

何冊読めば効果が出る、という決まった基準はありません。

まずは1日10分でも毎日本を開くことを目標にすると、無理なく続けられます。

電子書籍でも同じ効果がある?

内容を理解して考えながら読むという点では、紙でも電子書籍でも本質は同じです。

ただし、スマホで読むと通知などで集中が途切れやすいので、読書中は通知を切っておくと効果的です。

まとめ:読書の効果は「続けること」で積み重なる

まとめ:読書の効果は「続けること」で積み重なる

読書の効果を振り返ります。

読書の効果 分かっていること
語彙・知識 知らない言葉や体系的な知識に触れられる
考える力・集中力 一つのテーマを最後まで追う経験が積み重なる
健康・長生き 本を読む人は死亡リスクが約20%低かった研究がある(因果関係は未証明)
記憶力 頭を使う活動を続けた人は記憶力の低下が約32%ゆるやかだった
ストレス 気分転換にはなるが「6分で68%減」は根拠が弱い

読書の良さは、一冊で劇的に変わるものではありません。

興味のある一冊から、毎日少しずつ読み進めてみてください。

秋が読書に向いている理由は読書の秋はなぜ?由来と意味|いつからいつまでかも解説で紹介しています。

次に読む:読書とは?本を読むことの意味と定義|読書体験・読書人の意味も

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