レポートや授業で読書離れについて調べることになったけれど、どの調査のデータを使えばいいのか、最新の数字はどれなのか、ネットの情報がばらばらで困っていませんか?
この記事では、読書離れの最新データを、文化庁の国語に関する世論調査、全国学校図書館協議会の学校読書調査、全国学力・学習状況調査、大学生の調査などの公的な調査ごとにまとめ、論文や研究の探し方も紹介します。
読み終えるころには、大人・子ども・若者それぞれの読書離れを出典つきの数字で説明できるようになり、レポートや資料づくりにそのまま役立てられます。
読書離れのデータ最新版|大人の6割・高校生の5割超が本を読まない

最新のデータでは、1か月に本を1冊も読まない大人が62.6%、5月の1か月に本を1冊も読まなかった高校生が55.7%で、どちらも読書離れが進んでいることを示しています。
大人は文化庁の令和5年度「国語に関する世論調査」(2024年公表)、高校生は全国学校図書館協議会の第70回学校読書調査(2025年)の結果です。
読書離れのデータを使うときは、調査名・調査年・対象・「何を本と数えたか」をセットで確認することが大切です。
| 調査 | 対象 | 主な数字 |
|---|---|---|
| 国語に関する世論調査(文化庁) | 16歳以上 | 月に1冊も読まない 62.6% |
| 学校読書調査(全国SLA) | 小4〜高3 | 不読率 小9.6%・中24.2%・高55.7% |
| 全国学力・学習状況調査(文部科学省) | 小6・中3 | 平日に読書を全くしない 小29.0%・中41.6% |
| 子どもの生活と学びに関する親子調査(東大社研・ベネッセ) | 小1〜高3 | 読書時間0分 52.7% |

文化庁のデータ|国語に関する世論調査(令和5年度)

文化庁が全国の16歳以上6,000人を対象に行い、3,559人が回答した調査です(2024年1〜3月に郵送で実施)。
1か月に読む本の冊数
1か月に読む本(電子書籍を含み、雑誌と漫画は除く)は、「読まない」62.6%、「1、2冊」27.6%、「3、4冊」6.0%、「5、6冊」1.5%、「7冊以上」1.8%でした。
平成30年度の調査では「読まない」は47.3%でしたが、調査方法が面接から郵送に変わったため、文化庁は過去の結果を参考値としています。
読書量の変化と減った理由
「読書量は以前に比べて減っている」は69.1%で、「増えている」は5.5%にとどまりました。
減った理由は、「情報機器で時間が取られる」43.6%、「仕事や勉強が忙しくて読む時間がない」38.9%、「視力など健康上の理由」31.2%の順でした。
年代別のデータ
1か月に1冊以上読む人の割合は、16〜19歳33.7%、20代34.9%、30代35.0%、40代38.3%、50代37.0%、60代39.6%、70歳以上35.7%で、年代による大きな差は見られませんでした。
一方、読書量が減った理由に「情報機器で時間が取られる」をあげた人は、16〜19歳で70.9%と、若いほど多くなっています。
子どものデータ|学校読書調査(全国学校図書館協議会)

全国学校図書館協議会(全国SLA)が毎年行っている調査で、第66回までは毎日新聞社との共催、第67回からは全国SLAが単独で実施しています。
第70回(2025年)と第69回(2024年)の比較
| 項目 | 2024年(第69回) | 2025年(第70回) |
|---|---|---|
| 平均読書冊数(小学生) | 13.8冊 | 12.1冊 |
| 平均読書冊数(中学生) | 4.1冊 | 3.9冊 |
| 平均読書冊数(高校生) | 1.7冊 | 1.4冊 |
| 不読率(小学生) | 8.5% | 9.6% |
| 不読率(中学生) | 23.4% | 24.2% |
| 不読率(高校生) | 48.3% | 55.7% |
第70回は、2025年6月に小学生3,354人、中学生4,440人、高校生4,238人を対象に行われ、5月1か月間に読んだ本の冊数を尋ねています。
不読率はすべての校種で上がり、小学生は2003年以降で初めて9%を超えました。
あわせて読みたい:読書離れの原因と解決策|若者が本を読まなくなった理由と対策
文部科学省のデータ|全国学力・学習状況調査と追跡調査

文部科学省の全国学力・学習状況調査(令和7年度)
文部科学省と国立教育政策研究所が小学6年生と中学3年生の全員を対象に行う調査で、平日に学校の授業以外で読書を「全くしない」と答えた子は、小学生29.0%、中学生41.6%でした。
平成27年度の小学生19.8%、中学生34.8%と比べると、読まない子が増えています。
「読書は好き」(「どちらかといえば」を含む)と答えた子も、小学生69.8%、中学生61.7%で、報告書は減少傾向にあると指摘しています。
東京大学社会科学研究所・ベネッセ教育総合研究所の親子調査
同じ子どもを毎年追いかける共同調査では、1日の読書時間が「0分」の小中高生が2024年に52.7%となり、2015年の34.3%から約1.5倍に増えました。
スマホの利用時間が長い子ほど、読書時間が短い傾向も報告されています。

大学生の読書離れのデータ|大学生協の学生生活実態調査

全国大学生活協同組合連合会の第61回学生生活実態調査(2025年10〜11月実施)では、大学生の1日の読書時間は2022年をピークに短くなっていると報告されています。
読書をする学生の1日の平均読書時間も、1時間を切って56分になりました。
週のアルバイト時間別に見ると、読書時間0分の学生は、7時間未満で52.2%、23時間以上で63.6%と、アルバイトが長いほど多くなっています。
若者の読書離れは、スマホだけでなく、アルバイトなどで時間が足りないことも関係している可能性があります。
読書離れの論文・研究を探す方法

若者の読書離れの論文や、読書離れの原因を扱った論文を探したいときは、次の方法が便利です。
CiNii Researchで検索する
国立情報学研究所のCiNii Research(サイニィ・リサーチ)では、日本の論文や研究報告を「読書離れ」「不読」「読書習慣」などの言葉で検索できます。
本文が無料で読める論文は、リンクからそのまま開けます。
公的な調査の報告書を読む
文化庁や文部科学省、全国学校図書館協議会の報告書には、調査の方法や人数、集計表が載っています。
ニュース記事の数字を使うより、元の報告書の数字を引用するほうが、レポートの信頼性が上がります。
データを使うときの注意
読書時間と学力の関係のようなデータは「相関」を示したもので、読書をしないことが原因で何かが起きたと言い切ることはできません。
調査ごとに「本」に漫画や雑誌、電子書籍を含めるかどうかも違うので、数字を比べるときは条件をそろえましょう。

よくある質問

読書離れの最新データはいつ発表される?
学校読書調査は毎年行われ、国語に関する世論調査の読書に関する質問は、平成20・25・30年度、令和5年度とほぼ5年おきに尋ねられています。
全国学力・学習状況調査は毎年行われ、夏に結果が公表されます。
文化庁の読書離れのデータはどこで見られる?
文化庁の公式サイトの「国語に関する世論調査」のページで、結果の概要と報告書を見られます。
読書に関する質問は「読書と文字・活字による情報」の章にまとめられています。
若者の読書離れを示すデータは?
高校生の不読率55.7%(学校読書調査 2025年)や、大学生の読書時間の減少(大学生協 第61回調査)が代表的です。
ただ、文化庁の調査では、1か月に1冊以上読む人の割合に年代による大きな差はありません。
文部科学省の読書離れのデータはどれ?
文部科学省の読書離れのデータは、国立教育政策研究所と行う全国学力・学習状況調査の「読書」の質問です。
令和7年度は、平日に授業以外で読書を全くしない子が小学生29.0%、中学生41.6%でした。
学校読書調査の不読者とは?
5月1か月間に読んだ本が0冊の児童生徒のことです。
雑誌の冊数は本とは別に数えています。
レポートで使うならどのデータがいい?
大人なら文化庁の国語に関する世論調査、子どもなら学校読書調査が、長く続いていて比べやすいデータです。
引用するときは、調査名・実施年・対象・数字の定義を書き添えましょう。
まとめ:読書離れのデータは出典と条件をセットで使う

読書離れの最新データを振り返ります。
| 対象 | 最新データ | 出典 |
|---|---|---|
| 大人 | 月に1冊も読まない62.6% | 文化庁 令和5年度 |
| 小中高生 | 不読率 9.6%・24.2%・55.7% | 学校読書調査 2025年 |
| 小6・中3 | 読書を全くしない29.0%・41.6% | 全国学力調査 令和7年度 |
| 大学生 | 読書時間は2022年がピーク | 大学生協 第61回 |
読書離れは、どの調査で見ても進んでいることが分かります。
数字を使うときは、出典と条件をそろえて、正確に伝えるようにしましょう。
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