読書感想文のために本を読んだのに、いざ書こうとすると何も感想が出てこない、中学生でも書きやすい本ってどんな本なのか知りたい、と思っていませんか?
この記事では、中学生が読書感想文を書きやすい本の特徴と、感想が出しやすい作品を、短く読める名作、自分と重ねやすい物語、意見が書きやすい本に分けて紹介します。
読み終えるころには、「書きやすい本」を自分で見分けられるようになり、読み終えたあとすぐに感想文の材料を集められる一冊を選べます。
読書感想文で中学生が書きやすい本は「葛藤がある・短い・自分と重なる」

中学生が読書感想文を書きやすい本は、登場人物が迷ったり悩んだりする場面(葛藤)がはっきりあり、最後まで読み切れる長さで、自分の生活と重ねられる本です。
感想文の中心は、「登場人物の選択について自分はどう考えるか」です。
登場人物が迷う場面がある本なら、「自分ならどうするか」を考えるだけで、感想文の中心ができあがります。
反対に、出来事が次々に起こるだけの本や、登場人物が迷わない本は、読んでいて楽しくても、感想文にすると書くことが見つかりにくい傾向があります。
この記事で紹介する本は、出版社のサイトと書店・書誌サイトで書名・著者・出版社を確かめた作品です。

中学生が読書感想文を書きやすい本の見分け方

本を選ぶ前に、次の4つのチェックをしてみてください。
登場人物が迷う場面がある
「どちらを選ぶか」「言うか言わないか」で登場人物が迷う場面は、感想文でいちばん書きやすいところです。
自分ならどちらを選ぶかを考えれば、自然に意見が書けます。
最後まで読み切れる長さ
読書感想文は、最後まで読んでこそ書けるものです。
読むのが得意でない人は、短編や200ページ前後の本を選びましょう。
主人公と自分に共通点がある
年齢、悩み、家族や友だちとの関係など、主人公と自分に共通点がある本は、体験を書き加えやすくなります。
読み終えて「なぜ?」が残る
結末に納得できない、登場人物の行動が理解できない、と感じる本は、その「なぜ?」をそのまま感想文のテーマにできます。
短く読める名作|読書感想文が書きやすい本

時間がない人や、読むのが苦手な人でも読み切りやすい名作です。
『蜘蛛の糸・杜子春』芥川龍之介(新潮文庫)
地獄に落ちたカンダタに一本の蜘蛛の糸が下りてくる『蜘蛛の糸』、仙人になろうとした若者の試練を描いた『杜子春』、少年の冒険と帰り道の心細さを描いた『トロッコ』などの短編を収めた一冊です。
どの話も短く、登場人物が迷ったり選んだりする場面がはっきりしているので、一編だけ選んで感想文を書けます。
『走れメロス』太宰治(新潮文庫)
親友を人質に残し、約束の日没までに戻ろうと走るメロスの物語を収めた短編集です。
途中でメロスが一度あきらめかける場面があり、「約束を守るとは」「人を信じるとは」について自分の考えを書きやすい作品です。
『走れメロス』を題材にした5枚の例文は読書感想文の中学生向け例文|『走れメロス』で見る5枚の構成と書き出しで紹介しています。
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自分と重ねやすい物語|中学生の読書感想文向け

中学生の悩みや学校生活が描かれていて、自分の体験を書き加えやすい本です。
『カラフル』森絵都(文春文庫)
生前の罪によって輪廻のサイクルから外された「ぼく」の魂が、自殺を図った中学生・真の体に入り、真として暮らしながら自分の罪を思い出そうとする物語です。
家族や友だちの見え方が変わっていく過程を、自分の周りの人との関係と比べて書けます。
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』ブレイディみかこ(新潮文庫)
イギリスで暮らす著者が、元底辺中学校に通う息子の日常を通して、差別や多様性の問題を描いたノンフィクションです。
中学生の息子が出会う出来事を、自分の学校での出来事と比べて考えられます。

意見が書きやすい本|考えるきっかけになる作品

物語よりも、自分の意見を書くほうが得意な人に向いた本です。
『14歳からの哲学 考えるための教科書』池田晶子(トランスビュー)
言葉、自分、死、友情、社会など30のテーマについて、身近な言葉で考え方を示した本です。
気になるテーマを一つ選び、筆者の考えに賛成か反対かを書けば、それだけで感想文の柱ができます。
『星の王子さま』サン=テグジュペリ(岩波少年文庫、内藤濯訳)
砂漠に不時着した飛行士と、小さな星からやってきた王子さまの出会いを描いた物語です。
王子さまが出会うおかしな大人たちについて、「自分はどんな大人になりたいか」を考えながら書けます。
意見を書く本を選んだときは、本の内容をまとめるだけで終わらせず、「わたしは〜と考える、なぜなら〜」という形で自分の意見と理由を必ず書きましょう。
書きやすい本を選んだら、読みながらやること

書きやすい本を選んでも、読みっぱなしでは感想文は書けません。
迷う場面に付箋を貼る
登場人物が迷ったり、選んだりした場面に付箋を貼り、「自分なら?」を一言メモしておきます。
読み終えたら3つの質問に答える
「いちばん心に残った場面は?」「なぜ?」「似た経験は?」の3つに答えておけば、感想文の材料がそろいます。
本を読み終えた当日のうちにメモを作っておくと、感想を忘れずに書き始められます。
中学生の感想文の書き方は読書感想文の書き方【中学生】|原稿用紙5枚の構成と簡単に書くコツ、学年別のおすすめ本は読書感想文のおすすめの本【中学生】|学年別の名作と課題図書で紹介しています。

よくある質問

中学生が読書感想文を書きやすい本の特徴は?
登場人物が迷う場面がはっきりあり、最後まで読み切れる長さで、主人公と自分に共通点がある本です。
読み終えて「なぜ?」が残る本も、その疑問をテーマにできるので書きやすくなります。
短い本で書いても評価は下がらない?
本の長さで感想文の評価が決まるわけではありません。
短い本でも、心に残った場面について自分の考えを深く書ければ、読みごたえのある感想文になります。
書きやすい本を読んだのに感想が出てこないときは?
「いちばん心に残った場面は?」「なぜ?」「自分ならどうする?」と、自分に質問してメモを作ってみましょう。
家族や友だちに本の話をして、質問してもらうのも効果的です。
短編集の中の一編だけで書いてもいい?
一編だけを選んで書いてかまいません。
題名には「『蜘蛛の糸』を読んで」のように、選んだ作品名を書くと分かりやすくなります。
ノンフィクションでも書きやすい?
ノンフィクションは、実際の出来事について自分の意見を書けるので、物語より書きやすいと感じる人もいます。
筆者の考えに賛成か反対かをはっきりさせて書いてみてください。
コンクールに応募するときの注意は?
青少年読書感想文全国コンクールの中学校の部は2,000字以内で、学校を通じて応募します。
自由読書では教科書や雑誌、課題図書などは対象外とされているので、応募要項を確認してください。
まとめ:書きやすい本は「迷う場面」で選ぶ

中学生が読書感想文を書きやすい本を振り返ります。
| タイプ | 本 |
|---|---|
| 短く読める名作 | 蜘蛛の糸・杜子春(芥川龍之介)/走れメロス(太宰治) |
| 自分と重ねやすい物語 | カラフル(森絵都)/ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(ブレイディみかこ) |
| 意見が書きやすい本 | 14歳からの哲学(池田晶子)/星の王子さま(サン=テグジュペリ) |
書きやすい本とは、読み終えたあとに「自分ならどうする?」と考えたくなる本です。
迷う場面のある一冊を選んで、読みながらメモを残してみてください。
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