読書のメリットはよく聞くけれど、読書にデメリットはないのか、本ばかり読んでいて目や体、生活に悪い影響はないのか、気になっていませんか?
この記事では、読書のデメリット6つと、それぞれの対策を、研究や公的な資料で分かっていることを交えて解説します。
読書のメリットとデメリットを並べて比べる表も用意しました。
読み終えるころには、読書の弱点を知ったうえで上手に付き合えるようになり、自分に合った読書の量と時間帯を決められるようになります。
読書のデメリットは「時間・お金・目と体・睡眠・思い込み・読みっぱなし」の6つ

読書のデメリットは、時間とお金がかかること、目や体に負担がかかること、寝る前の読み方によっては睡眠に影響すること、内容をうのみにしやすいこと、読んだだけで満足しやすいことの6つで、どれも読み方の工夫で小さくできます。
読書は良いことばかりと言われがちですが、どんな活動にも弱点はあります。
とくに、長い時間同じ姿勢で近くの文字を見続けることや、寝る前に画面の明るい端末で読むことは、体への影響が研究や公的な資料でも取り上げられています。
デメリットを知っておけば、読書をやめる必要はなく、上手に付き合う方法が見えてきます。

読書のデメリット6つと対策

それぞれのデメリットと、今日からできる対策を紹介します。
デメリット1:時間がかかる
一冊の本を読み終えるには、数時間から、長いものでは何日もかかります。
ほかにやりたいことや、やるべきことが多い時期には、読書が負担に感じることもあるでしょう。
対策:通勤時間や寝る前の10分など、読む時間をあらかじめ決めておくと、ほかの予定を圧迫しにくくなります。
デメリット2:お金がかかる
本を買い続けると、1か月あたりの出費はそれなりの金額になります。
対策:図書館を利用する、読み終えた本を人と貸し借りする、中古本を選ぶといった方法で、費用をおさえられます。
デメリット3:目が疲れる・姿勢が悪くなる
近くの文字を長い時間見続けると、目が疲れやすくなります。
文部科学省が子どもの目の健康のために作った啓発資料では、タブレットなどを使うときの注意として、部屋を明るくすること、目を画面から30cm以上離すこと、30分に1回は遠くを見ることが挙げられています。
本を読むときにも参考になる考え方です。
対策:明るい場所で、本と目の距離をとり、ときどき顔を上げて遠くを見る習慣をつけましょう。
長時間読むときは、立ち上がって体を伸ばす時間も入れてください。
デメリット4:寝る前の読み方しだいで睡眠に影響する
寝る前の読書はリラックスできる習慣ですが、読む端末によっては睡眠に影響することがあります。
くわしくは次の章で、研究の内容とあわせて紹介します。
デメリット5:内容をうのみにしやすい
本は編集者の手を経て出版されるので、ネットの情報より信頼できると感じやすいものです。
ただ、本にも著者の考えの偏りや、出版後に新しい研究で見直された内容が含まれていることがあります。
対策:同じテーマの本を2冊以上読んで比べる、出版年を確かめる、といった読み方で、一冊の意見に偏るのを防げます。
デメリット6:読んだだけで満足してしまう
たくさん読んでいるのに、生活や仕事が何も変わらないと感じる人は少なくありません。
読んだことで満足してしまい、行動につながらないのは、読書のよくある落とし穴です。
対策:読み終えたら「試してみたいこと」を一つだけメモして、実際にやってみましょう。
読書のデメリットを示した論文|寝る前の電子書籍と睡眠

読書のデメリットについて、研究でよく引用されるのが、寝る前に光を出す端末で読む影響を調べた論文です。
光る端末で読むと寝つきが遅くなった研究
アメリカ・ボストンのブリガム・アンド・ウィメンズ病院などの研究チーム(チャンら)は、2015年に科学誌「PNAS」に研究を発表しました。
12人の参加者に、就寝前の4時間、光を出すタブレット型の端末で本を読む日と、紙の本を読む日をそれぞれ5日ずつ過ごしてもらい、比べています。
その結果、光る端末で読んだ日は、紙の本の日に比べて寝つくまでの時間が長くなり、眠りをうながすホルモンであるメラトニンの分泌が減り、翌朝の目覚めもすっきりしなかったと報告されています。
紙の本の読書は問題ではない
この研究で影響が出たのは光を出す端末で読んだときで、紙の本の条件ではメラトニンの抑制は見られませんでした。
また、参加者は12人と少なく、4時間という長い時間読み続けた条件なので、短い時間の読書にそのまま当てはまるとは限りません。
寝る前の読書で気をつけたいのは読書そのものではなく、明るい画面を長い時間見ることです。
寝る前は紙の本を選ぶ、端末なら画面の明るさを下げるといった工夫がおすすめです。

あわせて読みたい:読書療法とは?うつ・ストレスへの効果と論文|読書セラピーのやり方
読書のメリットとデメリットを比べると

読書のメリットとデメリットを並べてみると、デメリットの多くは読み方の工夫で小さくできることが分かります。
メリットは積み重なるもの
読書のメリットには、語彙や知識が増える、考える力や集中力が育つ、気分を切り替えられる、頭を使う習慣になる、といったものがあります。
どれも一冊で劇的に変わるものではなく、続けることで少しずつ積み重なるのが特徴です。
くわしくは読書のメリット|本を読む人が得ている7つのことと趣味にする良さで紹介しています。
デメリットは「やりすぎ」と「読みっぱなし」から生まれる
目や体の負担、睡眠への影響、時間の使いすぎは、長時間読み続けることから生まれるデメリットです。
うのみにしやすい、満足して終わるといったデメリットは、読んだあとに考えたり試したりしない「読みっぱなし」から生まれます。
デメリットの多くは読書そのものではなく、読みすぎと読みっぱなしから生まれるので、時間を区切って、読んだら一つ行動することが対策の基本です。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 語彙・知識が増える | 時間とお金がかかる |
| 考える力・集中力が育つ | 目の疲れ・姿勢の悪さ |
| 気分を切り替えられる | 寝る前に光る端末で長く読むと寝つきに影響 |
| 頭を使う習慣になる | うのみ・読みっぱなしになりやすい |
読書のデメリットを小さくする読み方

デメリットを小さくしながら読書を楽しむためのポイントをまとめます。
時間を区切って読む
「寝る前の20分」「通勤の片道」など、読む時間を決めておくと、読みすぎを防げます。
区切りのいいところで止めると、続きが気になって次の読書が楽しみになるという良さもあります。
目と体を休ませる
30分ほど読んだら顔を上げて遠くを見る、1時間に1回は立ち上がるなど、目と体を休ませる時間をつくりましょう。
読んだら一つだけ試す
本で知ったことを一つだけ生活や仕事で試してみると、読書が行動につながります。
読書にはストレスをやわらげる効果があるとも言われていますが、よく紹介される数字には注意が必要です。
くわしくは読書のストレス解消効果|「6分で68%減」は本当か・研究で分かることをご覧ください。

よくある質問

読書のしすぎは体に悪い?
長い時間同じ姿勢で近くを見続けると、目の疲れや肩こり、運動不足につながることがあります。
読書そのものが悪いわけではないので、時間を区切り、ときどき体を動かすようにしましょう。
読書で目が悪くなる?
近くを見る作業を長く続けることは、目の負担になります。
明るい場所で本と目の距離をとり、ときどき遠くを見て目を休ませることが大切です。
寝る前の読書は睡眠に悪い?
光を出す端末で就寝前に長く読むと、寝つきが遅くなったという研究があります。
紙の本ではそのような影響は見られなかったので、寝る前は紙の本を選ぶか、画面の明るさを下げるのがおすすめです。
小説を読むデメリットはある?
小説に夢中になって夜更かししてしまう、物語の世界にひたって現実の用事を後回しにしてしまう、ということは起こりがちです。
読む時間を決めておけば、小説の楽しさを味わいながら生活とのバランスもとれます。
読書のデメリットについての論文はある?
寝る前に光る端末で本を読むと、紙の本に比べて寝つきが遅くなり、メラトニンの分泌が減ったという2015年の研究(科学誌PNAS)がよく知られています。
ただし参加者12人の小規模な研究なので、結果をそのまま一般化しすぎないことも大切です。
読書をしないデメリットはある?
読書をしなくても、ほかの方法で知識や経験を得ることはできます。
ただ、一つのテーマを筋道立てて深く理解する機会は、読書をしないと得にくくなります。
まとめ:読書のデメリットは読み方で小さくできる

読書のデメリットと対策を振り返ります。
| デメリット | 対策 |
|---|---|
| 時間がかかる | 読む時間を決めておく |
| お金がかかる | 図書館・貸し借り・中古本を使う |
| 目や体の負担 | 明るい場所で距離をとり、遠くを見て休む |
| 睡眠への影響 | 寝る前は紙の本か、画面を暗くする |
| うのみにしやすい | 同じテーマの本を2冊以上読む |
| 読んで満足する | 読んだら一つだけ試す |
読書のデメリットは、どれも読書をやめる理由になるほど大きなものではありません。
弱点を知ったうえで、自分に合った時間と読み方で、読書を続けてみてください。
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