読書感想文の宿題が出たけれど、どんな本を選んで、何から書き始めればいいのか、学年ごとに何字くらい書けばいいのか分からず、原稿用紙の前で手が止まっていませんか?
この記事では、読書感想文の書き方をまとめて、本の選び方から構成、学年別の字数の目安、原稿用紙の使い方、コンクールに出すときの決まりまで、全体の流れを解説します。
読み終えるころには、読書感想文を仕上げるまでに何をすればいいかが順番に分かり、自分の学年に合ったやり方で書き始められるようになります。
読書感想文の書き方まとめ|「本選び→メモ→構成→下書き→清書」の5ステップ

読書感想文は、本を選ぶ、読みながら心が動いたところをメモする、構成を決める、下書きする、清書する、の5ステップで進めると、学年に関係なく最後まで書き上げやすくなります。
感想文が書けない原因の多くは、いきなり原稿用紙に向かってしまうことです。
書く前に「何を書くか」を決めておけば、書き始めてから手が止まることはぐっと減ります。
メモの取り方から書き出しのコツまでの手順は読書感想文の書き方で詳しく解説しています。
感想文で大切なのは、本の内容を説明することではなく、本を読んで自分が何を感じ、何を考えたかを書くことです。
あらすじは短くして、心が動いた場面とその理由、自分の体験とのつながりを中心に書きましょう。

読書感想文の基本の構成

読書感想文は、次の4つのまとまりで組み立てると書きやすくなります。
書き出し:本を選んだ理由や最初の印象
書き出しでは、その本を選んだきっかけや、読み始めたときの印象を書きます。
「題名を見て〜だと思った」「表紙の絵が気になって手に取った」など、自分だけのきっかけを書くと、読む人を引きつける書き出しになります。
いちばん心に残った場面から書き始める方法もあります。
あらすじ:必要なところだけ短く
あらすじは、あとで書く感想を理解してもらうために必要な分だけにします。
全体の1〜2割くらいを目安にして、話の最初から最後までを全部説明しないようにしましょう。
中心:心に残った場面と、その理由
感想文のいちばん大切な部分です。
心に残った場面を一つか二つ選び、「なぜ心に残ったのか」「自分ならどうするか」「似たような経験はあるか」を書きます。
「おもしろかった」「感動した」で終わらせず、なぜそう感じたのかを自分の体験と結びつけて書くと、その人にしか書けない感想文になります。
まとめ:読む前と読んだあとの変化
最後に、本を読んで自分の考えがどう変わったか、これからどうしたいかを書いて締めくくります。
「この本を読んで、〜について考えが変わった」という形にすると、まとまりのある終わり方になります。
学年別の字数の目安|コンクールの規定

感想文の字数は、学校の宿題では先生の指示に従うのが基本です。
目安として、全国学校図書館協議会と毎日新聞社が主催する青少年読書感想文全国コンクールの規定を紹介します。
| 部 | 字数(コンクールの規定) | 原稿用紙(400字詰め)の目安 |
|---|---|---|
| 小学校低学年(1・2年生) | 800字以内 | 2枚 |
| 小学校中学年(3・4年生) | 1,200字以内 | 3枚 |
| 小学校高学年(5・6年生) | 1,200字以内 | 3枚 |
| 中学校 | 2,000字以内 | 5枚 |
| 高等学校 | 2,000字以内 | 5枚 |
コンクールの応募要項では、題名・学校名・氏名は字数に数えず、句読点はそれぞれ1字に数えるとされています。
学年が上がるほど、あらすじより「自分の考え」の割合を増やすのがポイントです。
低学年は「好きな場面」と「そのときの気持ち」
小学校1・2年生は、好きな場面を一つ選び、そのときの気持ちを自分の言葉で書ければ十分です。
おうちの人が「どこがおもしろかった?」「どうしてそう思ったの?」と聞いて、答えをメモしてあげると書きやすくなります。
中学年・高学年は「理由」と「自分の体験」
3年生から6年生は、心に残った場面の理由を書き、自分の体験と比べる練習をしていきましょう。
高学年になったら、登場人物の考えに賛成か反対かを書くと、感想文に深みが出ます。
中学生・高校生は「考えの変化」と「社会とのつながり」
中学生と高校生は、本を読んで自分の考えがどう変わったかに加えて、本のテーマを身の回りの出来事や社会の問題と結びつけて考えると、読みごたえのある感想文になります。

あわせて読みたい:読書感想文の書き方【中学生】|原稿用紙5枚の構成と簡単に書くコツ
読書感想文の本の選び方

感想文の書きやすさは、本選びで大きく変わります。
主人公が自分と近い本を選ぶ
主人公の年齢や悩みが自分と近い本は、「自分だったらどうするか」を考えやすく、感想が出しやすくなります。
読み終えて「なぜ?」が残る本を選ぶ
読み終えたあとに「どうしてあの人はあんなことをしたんだろう」と考えたくなる本は、感想文の中心になる疑問が見つかりやすい本です。
短くても心に残る本でいい
分厚い本や難しい本を選ぶ必要はありません。
短い物語でも、心が動いた場面があれば、十分に書きごたえのある感想文になります。
課題図書から選ぶ方法も
青少年読書感想文全国コンクールでは、毎年、部ごとに主催者が「課題図書」を指定しています。
課題図書は学年に合った本が選ばれているので、迷ったときの候補になります。
コンクールには課題図書を読む「課題読書」と、自由に選んだ本を読む「自由読書」があり、それぞれに一人1編ずつ応募できます。
原稿用紙の使い方と清書のポイント

内容がよくても、原稿用紙の使い方がばらばらだと読みにくくなってしまいます。
原稿用紙の基本ルール
学校で習う一般的な原稿用紙の使い方は、次のとおりです。
- 1行目に題名を書き、上を2〜3マス空ける
- 2行目に学校名や名前を書き、下を1マス空ける(学校の指示に合わせる)
- 本文は3行目から書き、段落の始めは1マス空ける
- 句読点やかぎかっこも1マス使う。
行の最初に句読点が来るときは、前の行の最後のマスに入れる
- 会話文は改行して、かぎかっこで始める
コンクールに出すときの決まり
青少年読書感想文全国コンクールは、個人で直接応募するのではなく、学校を通じて応募するコンクールです。
応募要項では、原稿用紙を使って縦書きで自筆することとされていて、コピーは受け付けられず、デジタル機器の使用も認められていません(自筆が難しい場合は理由を添えて応募できます)。
締め切りは都道府県によって異なるので、学校の先生に確認してください。
感想文のほかに、読書週間に合わせて読書ポスターの描き方|小学生・中学生のテーマ・構図・標語のコツや読書標語の宿題が出る学校もあります。

読書感想文でやってはいけないこと

感想文を早く終わらせたい気持ちから、やってしまいがちな失敗があります。
ネットの例文や入賞作を写す
ネット上の例文や、コンクールの入賞作品を写して提出するのは、ほかの人の文章を自分のものとして出すことになり、絶対にしてはいけません。
例文は構成や書き出しの参考にとどめ、中身は必ず自分の感じたことで書きましょう。
入賞作品は公式サイトや入賞作品集で読むことができますが、参考にするのは書き方の工夫だけにして、文章を写してはいけません。
あらすじだけで終わる
字数を埋めようとして、あらすじばかり長くなってしまうのもよくある失敗です。
字数が足りないときは、あらすじを増やすのではなく、心に残った場面の理由や、自分の体験をくわしく書き足しましょう。
おうちの人が書きすぎる
低学年のうちは、おうちの人の手伝いが必要なこともあります。
ただ、手伝うのは質問して言葉を引き出すところまでにして、文章は子ども自身の言葉で書かせてあげてください。
本を読む力と書く力は、読書を重ねる中で少しずつ育っていきます。
読書と語彙の関係は読書で語彙力は上がる?研究とデータで見る関係|読解力が伸びる読み方で紹介しています。
よくある質問

読書感想文は何から書けばいい?
いきなり原稿用紙に書き始めるのではなく、まず心に残った場面と、そのとき感じたことをメモに書き出しましょう。
メモを「書き出し・あらすじ・心に残った場面と理由・まとめ」の順に並べると、そのまま感想文の骨組みになります。
読書感想文の字数は学年ごとに決まっている?
学校の宿題では先生の指示が優先ですが、青少年読書感想文全国コンクールでは、小学校低学年800字以内、中学年・高学年1,200字以内、中学校・高等学校2,000字以内と決まっています。
題名・学校名・氏名は字数に数えません。
あらすじはどのくらい書けばいい?
全体の1〜2割くらいを目安に、感想を理解してもらうのに必要なところだけ書きます。
話の最初から最後まで全部説明する必要はありません。
読書感想文はパソコンで書いてもいい?
学校の宿題でパソコンを使ってよいかは、先生の指示を確認してください。
青少年読書感想文全国コンクールに応募する場合は、原稿用紙に縦書きで自筆することが決まりで、デジタル機器は使えません。
コンクールの入賞作品はどこで読める?
青少年読書感想文全国コンクールの公式サイトで、内閣総理大臣賞と文部科学大臣賞の作品を読むことができます。
そのほかの入賞作品は、毎年出版される入賞作品集『考える読書』(毎日新聞出版)に収められています。
漫画で読書感想文を書いてもいい?
学校の宿題で漫画を使ってよいかは、先生に確認するのが確実です。
青少年読書感想文全国コンクールの自由読書では、雑誌や教科書などは対象外とされているので、応募する場合は応募要項を確認してください。
まとめ:読書感想文は「書く前の準備」で決まる

読書感想文の書き方を振り返ります。
| 知りたいこと | ポイント |
|---|---|
| 進め方 | 本選び→メモ→構成→下書き→清書の5ステップ |
| 構成 | 書き出し・あらすじ(短く)・心に残った場面と理由・まとめ |
| 字数の目安 | 低学年800字、中学年・高学年1,200字、中学・高校2,000字(コンクールの規定) |
| 本の選び方 | 主人公が自分と近い本、「なぜ?」が残る本、課題図書 |
| やってはいけないこと | 例文や入賞作を写す、あらすじだけで終わる、大人が書きすぎる |
読書感想文は、本を読んだ自分の心の動きを、自分の言葉で伝える文章です。
書く前の準備に少し時間をかけて、自分にしか書けない一編を仕上げてください。

